箱根湿性花園/箱根日帰り一人旅

 

 箱根に行った第一の目的は、以前からずっと行ってみたいと思っていた箱根湿生花園を訪れるため。名前の通りそんなに華やかな場所ではないけど、たくさんの種類の植物を堪能できた。花が咲いていないとどれだかわからなかったりもしたけど、それぞれ名札がついているのがとても親切だと思う。

 

 

 

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 睡蓮がとても綺麗に咲いていた。睡蓮の葉は、昔持っていた親指姫の絵本に載っていたよな。葉が載っていたら花も載っていたんだろうけど、葉っぱの記憶の方が強いのが不思議。物語の中でカエルが出てきたのと結びついているのかな。

 

 

 

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 箱根湿生花園は日本で最初の湿生植物園だそう。入り口が落ち着いた佇まいで歴史を感じる。開園は1976年とのこと。

 私が行ったのは9時20分ごろでまだ人があまりいなかった。でものんびり散策しているうちに人がだんだん増えていったので、やっぱり目当ての場所は朝一で行くのがいいと思う。

 

 

 

 

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 入ってすぐの場所にあった園内で見頃の花の紹介。全部が咲いているわけではなかったけど、とてもわかりやすかった。ここにあるヒツジグサというのが気になって探してみたけど、残念ながら咲いていなかったみたい。

 

 

 

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 入り口を入ってしばらくいったところにあったサンショウバラ(山椒薔薇)の実。トゲトゲの実は花より貴重なんじゃないかと思う。サンショウバラは箱根町の花。

 

 この時期それほど花は多くなかったけど、それでも植物の名前をひとつひとつ確認しながらのんびり散策するのが、とても楽しかった。木が多くて木陰を歩けるのも嬉しい。

 ミズバショウの群落があり、とても広い範囲だったので、花の時期にぜひまた見に行きたいと思った。箱根のミズバショウは3月下旬から4月上旬が見頃。

 

 

 

 

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 こんな風にたくさんの種類の草花が生い茂っている姿が綺麗だった。白いのはオカトラノオかな。黄色いのはクサレダマ。(変な名前だなと思ったら、草連玉と書くらしい。腐っているわけじゃなかった。汗)

 

 

 

 

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 ↑ここは箱根湿生花園の奥にある仙石原湿生植生復元区。とても広い場所で一面に背丈の低い草花が生えていて、ここが一番きれいだった。(写真では綺麗さがあまり伝わらないのが残念)

 私が行ってすぐは誰もいなくて、こんな広い場所を独り占めの気分で木道をぐるっと一周した。

 

 湿原というのはある程度人の手で管理しないと、湿原のまま保てないそう。そのまま放っておくとヨシやススキが密生してしまい、その陰になった丈の低い湿原植物はどんどん少なくなってしまうとのこと。そして樹木が増えて森林化してしまうそうで、私は何でも自然のままが一番いいのかと思っていたけど、そうではないということを知る機会になった。

 そういえば近所の団地の芝生も、定期的に刈られているからこそ綺麗な状態を維持しているんだな。そのままほっといたら歩けないほど草が生い茂ってしまう。なるほど。あまり気にしていなかったけどそういう事なんだな。

 

 仙石原湿原は2万年前は湖の底だった所で、だんだん乾きあがり、その名残りとして湿原があるとのこと。昭和9年にその一部が国の天然記念物に指定されたそう。

 仙石原湿生植生復元区は湿原を保護するための実験調査が行われている場所で、1月には昔行われていた野焼きが行われているそう。野焼きによって植物が育ちすぎない環境が保てるということなんだな。

 

 箱根湿性花園、箱根に行く時はまた訪れたいと思う。