私にできるSDGsについて考える

 

 先週の日曜日、「NHKスペシャル 2030 未来への分岐点2」が放送された。今回のテーマは食。先進国や新興国では食べ物が溢れていて、たくさんのまだ食べられる食品が廃棄されている反面、何億人もの人が飢餓に苦しんでいるという現実があるという。

 確かに日本では、コンビニやスーパーに行けばすぐに食べられる食品がたくさん並んでいる。これは裏返して言えば売れ残って廃棄される食品もたくさん出ているということ。これらについて、これまで深く考えずに生きてきたことにショックを受ける。

 日本で生産から流通、消費の段階で発生する食品ロスは年間612万トンあり、これは国連などが行っている食糧支援の1.5倍にも相当するんだそう。

 

 現在世界では、世界の人口を賄えるだけの食料を生産しているという事実があるということ。去年全世界で生産された穀物は26.7億トン、それを世界の人口78億人で割ると1日およそ2350kcalと生存に十分な量を生産している。

 一方で、牛肉1kgの生産に6kgから20kgのトウモロコシが必要になるため、世界で生産されている穀物の1/3は牛の餌になっているという。肉食は自然に大きな負荷をかけているということを、色々な側面から紹介していた。

 

 現在の食料システムは、ひとたび何らかのショックが加わると、貧しい人たちがすぐに代償を払わされる脆弱な食料システムとのことだった。確かに豊かな国に余るほどの食べ物が集められる仕組みはおかしいと思うけど、どうしたらいいのかと考えると頭を抱えてしまう。まずは人の意識を変えなくてはいけないんだろう。

 普通に生活している中で、このような問題について正しく知る機会というのはあまりないように思う。NHKスペシャルのように警告を発するような番組は、NHKだから出来るんだと思うので、ぜひ継続してほしいと思う。(ちなみに3回目は2月28日に放送。)

 

 

 

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100億人を健康的に養える食事

 

 この番組の中で印象に残ったのが、EAT財団という団体が提唱する1日の食事。上の画像の人参みたいに見えるのはサーモンだと思う。

 豚や牛は合わせて週に98gまで。鶏肉は203gまで。先進国では牛肉や豚肉を8割以上削減する必要があり、魚を食べる日本でも7割の削減が必要とのこと。

 残りのタンパク質は魚と豆類やナッツ、乳製品から摂取。お皿の半分は野菜。これなら私にも出来そう。これらを頭に入れて食事を組み立ててみようと思う。

 

eatforum.org

 

globe.asahi.com

 

 

 

 こうも地球規模の問題となると、個人で何をしてもと思ってしまうけど、それでも自分に出来ることをしなくては。

 食生活についてはなるべく地産地消を心掛けることが地球にやさしいと思うので、日本で生産されたもの、近くで生産されたものを消費しようと思う。先日父がいつもとは違うコースを散歩中、業務スーパーを見つけて寄ったらしい。何でも安くて驚いたそう。大きなパックの豚肉が安かったからと買ってきたそうで、冷蔵庫に入っていた。この豚肉がメキシコ産と書いてあり、日本でも生産されている豚肉をわざわざメキシコから輸入する不自然さを、改めて感じた出来事だった。

 

 これは食べ物以外にも言えることで、なるべく国産のものを選ぶことによって、輸送などにかかるエネルギーが少なく済むということ。

 今の世の中は何でも安ければお得で、ついつい安いことを求めがちだけど、自分が安く購入できるということは、背景に低賃金で働く人がいるということを想像出来るようになりたいと思う。

 

 必要以上に消費しないことが一番大切だと思うこの頃。いつも心に留めておきたい。